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物質?環境部門および産学連携推進部門 山路稔准教授が高効率有機白色発光を制御する高分子ポリマー技術の開発に成功

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物質?環境部門および産学連携推進部門の山路稔准教授とスペインのハウメI世大学との共同研究の結果、有機発光性分子の組み合わせと高分子材料の組み合わせの最適化により白色光を効率良く発する透明ポリマーの開発に成功した報告がAdvanced Optical Material誌の2025年第13巻e01380 頁に発表されました。

白色発光材料は、従来は「蛍光色素(光る分子)」を工夫して作られてきました。しかしこの方法は、分子の性質を精密に調整するのが難しく、思い通りに光をコントロールできないことがよくあります。そこでこの研究では「色素そのもの」ではなく、「色素を入れる入れ物である高分子(ポリマー)材料」に注目しました。ポリマーは網目状のネットのような構造をもつプラスチックの一種です。ポリマーの種類や構造を変えることでネットの目の大きさや硬さを変え、2種類の色素がどう並び、どう相互作用するかを制御し、その結果として光の色を調整するという新しい方法です。
具体的には入手しやすいヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)とポリエチレングリコールジメタクリレート(PEGDMA)(図1の右2つ)を組み合わせ、さらに2種類のシンプルな色素(青い光を出すピリジニウム塩と黄色の光を出すピリリウム塩 (図1の左2つ))を加えてフィルムを作りました。作成したフィルムは透き通って柔らかく、白色の光を効率よく発し、国際的な色基準でも「自然な白」に極近い値を示しました。つまり山路准教授は「ポリマーを工夫することで光の性質を自在に操れる」という、新しい技術を示すことに成功したのです。
この技術により理想的な白色光にとても近い光を発する発光材料を大量に作成可能になりました。作成したフィルムは曲げても使えるため、次世代の照明や透明ディスプレイ?ウェアラブル発光デバイスへの応用や、2029年1月以降使用出来なくなる蛍光灯の替わりになる、より安価な有機白色照明の普及が加速されることが期待されます。
 

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